アンサンブル

サンク・ヌーヴェル/ジャパン・ホルン・クァルテット(2002)
CD(MEISTER MUSIC MM−1128)

サンク・ヌーヴェル●ジャパン・ホルン・クァルテット
1.クーツィール/サンク・ヌーヴェル
2.ホラス/クレージー・ホルンズ
3.ウィギンス/5つのミニアチュア
4.チェレプニン/6つの小品
5.テレマン/協奏曲第2番ヘ長調(ヘルツェル編)
  ジャパン・ホルン・クァルテット
   山岸 博(ホルン)(読響首席)
   一色 隆雄(ホルン)(NHK響) 
   久永 重明(ホルン)(読響)
   西條 貴人(ホルン)(東京都響)
    録音 2002年6月17&24日
       横須賀ベイサイド・ポケット

 ジャパン・ホルン・クァルテットの第2弾です。いずれの曲も達人たちによる息をもつかせぬ名演奏です。
  ヤン・クーツィール(ヤン・ケツィア)の「サンク・ヌーヴェル」は5つの小品の組曲で、第1曲:プレリュード、第2曲:聖歌、第3曲:カプリス、第4曲:カリヨン、第5曲:狩から構成されます。きれいな組曲で、第4曲や第5曲は楽しく聴けましょう。
  ホラスの「クレージー・ホルンズ」は1995年の作品で3つの曲の組曲です。第1曲:重々しく、第2曲:ブルース・フィーリング、第3曲:速くで構成されています。「ブルス・フィーリング」で中間部にミュートのホルンが下降音を吹くとまるで笑っているかのようです。第3曲はラテン系というよりはジャズっぽく感じます。
  ウィギンスの「5つのミニアチュア」は1989年の作品で5つの小品で構成されています。現代作品ですが、作風はロマン的でホルンの響きや和音の美しさをきかせてくれます。
  チェレプニンの6つの小品は第1曲「夜」のやわらかな響き、第2曲「ドイツの歌」の美しいメロディと和音の素晴らしさ、第3曲「狩」の楽しそうな演奏は絶品です。第4曲「踊り子たち」や第5曲「大衆歌」と聴けば演奏してみたくなる名曲です。第6曲「コラール」は遅いテンポで重厚な響きがまた素晴らしい。  
  テレマンの協奏曲は原曲が4つのヴァイオリンのための協奏曲ニ長調です。ミヒャエル・ヘルツェルによる編曲で、 第1楽章では原曲がヴァイオリンだけに細かいリズムの連続は凄い演奏になっています。第2楽章のグラーヴェは穏やかでほっとします。第3楽章のアレグロはホルン・アンサンブルの極致ともいえそうな見事な演奏です。これはたくさんの方に聞いて欲しいアルバムです。


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