ロゼッティ/ホルン協奏曲

2つのホルンの為の協奏曲変ホ長調/Z&B・ティルシャル(1975)

LP(SUPRAPHON OS−7041−S)
CD(SUPRAPHON COCO−75486

ボヘミアのホルン二重協奏曲集
1.フィアラ/2つのホルンの為の協奏曲
              第1番変ホ長調
2.ヨゼフ・ライヒャ/2つのホルンの為の協奏曲
               変ホ長調Op5
3.ロゼッティ/2つのホルンの為の協奏曲
              変ホ長調KaulV:53

  ズデニェク・ティルシャル(ホルン)
  ベトジヒ・ティルシャル(ホルン)
  リボル・フラヴァ−チェク指揮
     プラハ室内管弦楽団
    録音 1975年10月23〜28日

 ボヘミアのホルン二重協奏曲集です。3人の作曲家はいずれもボヘミア出身でありながら各地を転々とした作曲家であり演奏家でした。ここではティルシャル兄弟の息の合った絶妙な音楽が聞かれます
 ヨーゼフ・フィアラ(1748〜1816)の2つのホルンの為の協奏曲はこれが初録音でした。第1楽章;アレグロ・アッサイにはカデンツァがあります。第2楽章:アダージョは哀愁的な主題が歌われます。弦楽の序奏の美しさ、そして2つのホルンで歌う美しさは格別です。第3楽章のロンドは明るい響きのホルンがきれいです。
 ヨーゼフ・ライヒャ(1752〜1795)は有名なアントン・ライヒャの伯父にあたるチェロ奏者でした。2つホルンの為の協奏曲はティルシャル兄弟が1987年にも再録音していました。大変魅力的な作品で第2楽章のロマンスは美しい主題が流れます。第3楽章のロンドは軽快な主題が2本のホルンで歌われます。
 アントニオ・ロゼッティ(1750〜1792)はソロのホルン協奏曲をたくさん作曲しています。2つのホルンのための協奏曲は7曲も残されています。この変ホ長調KaulV:53はシュテフェックトフバートが1957年に録音していました。ティルシャル兄弟は1975年と1987年にこの作品を録音しています。大変魅力的な作品です。第1楽章:アレグロ、第2楽章:ロマンス/アダージョ、第3楽章のロンド/アレグロとなっています。ロゼッティの作品はオーケストラの美しい響きが素晴らしいです。第1楽章のカデンツァが素晴らしいです。第2楽章のロマンスの美しさ、第3楽章のロンドは細かなフレーズの難しさも難なく演奏しています。このアルバムはボヘミアのホルンの魅力がたっぷり楽しめます。


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