ハイドン/ホルン協奏曲

1番/ラデク・バボラーク(2011)
CD(EXTON EXCL-00084)

1.モーツァルト/ホルン協奏曲第2番変ホ長調
2.ハイドン/ホルン協奏曲第1番二長調
3.モーツァルト/交響曲第38番ニ長調「プラハ」

  ラデク・バボラーク(ホルン&指揮)
  チェコ・シンフォニエッタ
  録音 2011年12月19&20日(1&2)
      2012年2月13&14日(3)

 バボラークが結成したチェコ・シンフォニエッタの演奏で、バボラークの指揮者としてのシリーズ2作目のアルバムです。ホルン協奏曲はモーツァルトの2番とハイドンの1番、交響曲はモーツァルトの38番「プラハ」を演奏しています。
 モーツァルトのホルン協奏曲第2番は軽やかなホルンで力むことなくさわやかな演奏です。第3楽章:ロンドは強弱をつけた演奏で弱奏ではやっと聞こえるほどです。かなり思い入れを感じさせる演奏です。 
 ハイドンのホルン協奏曲第1番は初録音です。こちらはモーツァルトよりも自由自在で、バウマンを思い出させるきれいな響きを出しています。カデンツァは長大で素晴らしい演奏です。2分もの長さで転調、変奏、即興とバッハの無伴奏のように自在に吹いています。第2楽章では高音だけでなく低音の魅力があります。この楽章の表現力はかつて多くの録音がある中でもダントツ素晴らしいといえましょう。このアダージョをこれほど美しい演奏にしてくれるとは思いませんでした。かなり温めていた曲のようです。カデンツァにも思い入れを感じさせます。第3楽章は速いテンポでスラスラ吹いています。舌をまくうまさです。カデンツァも素晴らしい。待望のハイドンの1番の名盤といってよいでしょう。
 モーツァルトの交響曲第38番「プラハ」はチェコの音楽家ならば故郷の音楽と同様に愛する曲のひとつでしょう。バボラークの指揮振りがこれまた素晴らしい。名だたる名指揮者たちに引けをとらない表現力をみせています。小編成のオーケストラだけにまとまりのある見事な演奏です。


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