ブラームス/ホルン三重奏曲

ヨハネス・デングラー(2008)
CD(FARAO B108037)

1.ブラームス/ホルン三重奏曲変ホ長調Op40
2.リゲティ/ホルン三重奏曲(1982)
3.ケックラン/4つの小品

  ミュンヘン・ホルントリオ
  ヨハネス・デングラー(ナチュラルホルン)(1)
     〃    (フレンチ・ホルン)(2&3)
  マルクス・ヴォルフ(ヴァイオリン)
  ユリアン・リーム(ピアノ)
  録音2008年   

 バイエルン国立管弦楽団の首席ホルン奏者ヨハネス・デングラーによるブラームスとリゲティのホルン三重奏、そしてケックランのホルン三重奏のための4つの小品が収録されています。デングラーは1973年生まれでリツコフスキーにホルンを師事しています。
 ブラームスだけがナチュラルホルンの演奏ですが、この演奏完璧で、フレージング、音程、タンギングと申し分ありません。第1楽章のホルンの響きはとてもナチュラルホルンとは思えない響きです。第2楽章では閉止音と倍音の交錯が面白いです。この音色の違いがファンにはたまらないのですが、演奏の難しさはいうまでもないでしょう。それをさらりとやってのけるデングラーは凄い。フィナーレの速いテンポでもミスなく完璧な演奏をきかせてくれます。最近のナチュラルホルンのブラームスでも傑出した演奏といって良いでしょう。
 難曲リゲティのホルン三重奏曲はフレンチホルンに持ち替えての演奏です。こちらは気迫のこもった演奏でヴァイオリンもピアノも難しいフレーズが続きます。デングラーのホルンはテクニックを駆使した演奏を完璧にこなしています。
 ケックランの4つの小品はホルン、ヴァイオリンとピアノための作品でこちらは響きが美しくフランスのエスプリ漂う音楽です。第1曲ではホルンのメロディがなんともいえないほど美しい。ロマンスのようです。第4曲:スケルツァンドの楽しい雰囲気の演奏もまた聞き所でしょう。


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