シューマン/コンツェルトシュテュック

ダングラー、ドラクシンガー、シュミッツ&ホフヴィガー(2008)
CD(FARAO S 108061)

1.シューマン/4つのホルンのための 
   コンツェルトシュテュック ヘ長調Op86
2.ワーグナー/ジークフリートの牧歌
3.R・シュトラウス/メタモルフォーゼン
  ヨハネス・ダングラー(ホルン)(1)
  フランツ・ドラクシンガー(ホルン)(1)
  ライナー・シュミッツ(ホルン)(1)
  マクシミリアン・ホフヴィガー(ホルン)(1)
  ケント・ナガノ指揮
   バイエルン国立管弦楽団
  録音 2008年11月

 バイエルン国立歌劇場の音楽監督ケント・ナガノによるアルバムです。ケント・ナガノは2006年から2013年のシーズンを指揮しています。
 シューマンの4つのホルンのためのコンツェルトシュテュックは4人のソリストの息が合わないとまとまりませんが、この4人はバイエルン国立管弦楽団のメンバーで常に息の合った演奏をしているのでしょう。完璧なアンサンブルできれいな和音を作っています。第1楽章はメリハリをつけた演奏でソロを前面に出しています。オーケストラだけの部分では盛り上がりをみせています。第2楽章のきれいな和音は素晴らしい。第3楽章のきつい部分やメロディーの追いかけが見事です。ダングラーの最高音はきれいに響きます。大変良い演奏です。
 「ジークフリートの牧歌」は小編成の曲で中間部にホルン・ソロがありますので、ホルンファンなら誰もが聞いているでしょう。別名「階段の音楽」といわれており、初演はワーグナーの自宅で、妻コジマの誕生日に行われました。終始穏やかで美しい作品です。ダングラーのホルン・ソロと応答する木管楽器が小鳥の鳴き声のようでうっとりします。バイエルンの弦楽セクションの響きも素晴らしく管楽器のソリストのうまさもあり名演がまた生まれました。
  リヒャルト・シュトラウスの「メタモルフォーゼン」は晩年の作品で23の独奏弦楽器のために書かれています。それぞれがソリストでスコアも23段になりますので指揮は大変でしょう。しかしながら流れる音楽は弦楽合奏ですし、ユニゾーンの部分もありますので複雑には聞えません。素晴らしい演奏になりました。


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