ライネッケのホルン作品

三重奏曲イ短調/野田 篁一(2008)
CD(自主制作 Kono010)

1.ライネッケ/オーボエ、ホルンとピアノのための
          三重奏曲イ短調Op188
2.ブラームス/ホルン三重奏曲変ホ長調Op40

  野田 篁一(ホルン)(1&2)
  児嶋 一江(ピアノ)(1&2)
  加納 律子(オーボエ)(1)
  高木 和弘(ヴァイオリン)(2)
  録音 2008年9月4&5日
  相愛大学講堂 

 野田篁一が京都市交響楽団の首席ホルンを退任してからの録音です。
 ライネッケのオーボエ、ホルンとピアノのための三重奏曲イ短調は名曲です。4つの楽章で構成され、第1楽章のアレグロ・モデラートはオーボエとホルンが対話するように歌います。野田のホルンは表現力が豊かで大変素晴らしい演奏です。第2楽章のスケルツォはモルト・ヴィヴァーチェ、動きのある主題がオーボエとホルンで力強く歌われます。第3楽章のアダージョは雄大な響きのピアノと共にオーボエとホルンが朗々と歌います。美しい響きです。第4楽章のアレグロ・マ・ノン・トロッポは跳躍的ともいえる主題があって賑やかに演奏しています。素晴らしい演奏です。
 ブラームスのホルン三重奏曲は第1楽章の冒頭から大変きれいなホルンが聞こえてきます。ヴァイオリンの美しい響き、そして深い響きのホルンが素晴らしいブラームスを奏でます。レガートがきれいです。第2楽章のスケルツォは軽やかなホルンとヴァイオリンが歌います。力みのない美しい演奏です。ピアノは力強く響きます。中間部のホルンとヴァイオリンが作る和音もきれいです。第3楽章のアダージョは野田の繊細なホルンがきれいに響いています。ヴァイオリンとピアノの響きと共に良い響きのアダージョになっています。哀愁的な主題がきれいに響きます。フィナーレは活気のある演奏でヴァイオリンとホルン、ピアノが厚みのある響きを聞かせてくれます。ホルンの力強い響きとピアノのきらめきが素晴らしい。円熟味を増した野田のホルンが感動的です。大変素晴らしいブラームスのトリオです。
大変素晴らしいアルバムを録音してくれました。


トップへ
戻る
前へ
次へ




inserted by FC2 system