シューマン/コンツェルトシュテュック

ロバート・ボンネヴィー、マーク・ロビンス、他(1989)
CD(NAXOS  8.572770)

ジェラード・シュワルツ/名演集
1.シューマン/4つのホルンのための 
   コンツェルトシュテュック ヘ長調Op86
2.メンデルスゾーン/歌劇「異国からの帰郷」序曲
3.シューマン/交響的練習曲Op13より
       (チャイコフスキー編)
4.ブラームス/ハンガリー舞曲第5番ト短調
5.  〃   /ハンガリー舞曲第6番ニ長調
6.  〃   /ハンガリー舞曲第11番ニ短調
7.  〃   /ハンガリー舞曲第16番ヘ短調
        (以上パーロー編)
8.ウェーベルン/緩徐楽章(シュワルツ編)
9.プフィッツナー/交響曲第2番ハ長調Op46

  ロバート・ボンネヴィー(ホルン)(1)
  マーク・ロビンス(ホルン)(1)
  デイヴィッド・C・ナップ(ホルン)(1)
  スコット・ウィルソン(ホルン)(1)
  ジェラード・シュワルツ指揮
     シアトル交響楽団
  録音 1989年3月23日(1)
      1991年5月19日(2)
      1988年9月&92年2月(3)
      1996年12月(4〜7)
      1992年4月17日&93年2月8&9日(8)
      1996年4月(9)

 このアルバムはジェラード・シュワルツ指揮シアトル交響楽団の録音を集めたものです。第1曲目にシューマンのコンツェルトシュテュック、最後にプフィッツナーの交響曲でしめています。
 シューマンのコンツェルトシュテュックはボンネヴィーをはじめとする4人のホルンが調和のとれた見事な響きを出しています。シュワルツの引き出すオーケストラの響きと良いバランスを保ちながら合奏協奏曲のような素晴らしい音楽を作り出しています。とりわけ第1楽章は聞き応えがあります。第3楽章の盛り上がりも十分です。
 メンデルスゾーンの歌劇「異国からの帰郷」序曲はあまり耳にする機会がありませんので嬉しい録音です。20歳のときの作品ですが翌年に作曲された「フィンがルの洞窟」に出てくるような響きが時折聞かれます。きれいな序曲です。
 シューマンの交響的練習曲Op13はピアノのための12のエチュードですがこの中から第11曲と第12曲の2曲を選んでチャイコフスキーがオーケストラに編曲していました。シューマンの音楽がチャイコフスキーの響きになっています。哀愁的な第11曲:アダージョと快活な第12曲:アレグロ・ブリランテが大変楽しく聞かれます。
 ブラームスの「ハンガリー舞曲」が4曲パーローの編曲で演奏されています。第5番と第6番はシュメリングの編曲が一般的に演奏されますが、ここではパーローの編曲で演奏されています。第11曲〜第16曲はパーローの編曲が一般的に演奏されます。シュワルツはこの4曲をパーローの編曲で録音しています。大変素晴らしい演奏です。
 ウェーベルンの「弦楽のための緩徐楽章」は1905年に書かれていましたが、1961年に遺稿の中から発見されるまで知られていませんでした。初演は1962年にシアトルで行われています。この録音はシュワルツのアレンジによります。バーバーのアダージョのように深遠な響きの名曲です。
 プフィッツナーの「交響曲第2番ハ長調」は1940年の作品で後期ロマン派の作品らしい名曲です。フルトヴェングラーの録音も残っています。


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