シュティヒのホルン作品

ホルン協奏曲ホ長調/シュテファン・カッテ(2013)
CD(Profil PH14041)

ナッサウ宮廷の音楽
1.ノイバウアー/カンタータ「主は素晴らしき方」
2.シュティヒ(プント)/ホルン協奏曲ホ長調
3.デマーキ/シンフォニア変ホ長調
4.ロートフィッシャー/アリア「主よ立ち帰り」
       (詩篇第6番第5〜6節)
5.ユンカー/ピアノ協奏曲変ロ長調

  クラウス・メルテンス(バリトン)(1&4)
  シュテファン・カッテ(ナチュラルホルン)(2)
  マルク・クロル(フォルテピアノ)(5)
  ドリス・ハーゲル指揮
  カペラ・ヴァイルブルゲンシス
  ヴァイルブルク・シュロス教会合唱団(1)
   録音 2013年8月30日〜9月2日

 指揮のドリス・ハーゲルは、ドイツ古楽界の中心的存在として知られます。このアルバムは18世紀のナッサウ宮廷で演奏された音楽の世界初録音です。ジョヴァン二・プント以外はほとんど知られていない宮廷の作曲家と思われます。
 フランツ・クリストフ・ノイバウアー(1760頃〜1795)はボヘミア出身の作曲家でヴァイオリニストで、カンタータ「主は素晴らしき方」はバス独唱、管弦楽と合唱のための作品です。
 ヤン・ヴァツラフ・シュティヒ(ジョヴァン二・プント)(1746〜1803)はボヘミアの有名なホルン奏者でベートーヴェンのホルン・ソナタを初演していました。ホルン作品を数多く作曲しています。このホルン協奏曲ホ長調は番号が不明ですがホルン協奏曲第11番ホ長調とは別の作品です。これが世界初録音になります。第1楽章:アレグロ、第2楽章ロマンス:アダージョ、第3楽章ロンド:アレグレットの3つの楽章によります。シュテファン・カッテのナチュラルホルンは実に巧みでヴァルブの付いたホルンを吹いているかのように素晴らしい演奏です。カデンツァの素晴らしさも驚きです。第2楽章「ロマンス」の美しさはまた格別、第3楽章「ロンド」もシュティヒらしいロマンティックな主題が素晴らしいものです。シュテファン・カッテの演奏には脱帽です。
 ジュゼッペ・デマーキ(1732〜1791頃)はイタリアのヴァイオリニストで作曲家。シンフォニア変ホ長調は4つの楽章からなる作品で初期のモーツァルト風の作品です。
 ヨハン・パウル・ロートフィッシャー(1727頃〜1791頃)はコンサートマスターをつとめていたようです。アリア「主よ立ち帰り」はバス独唱のアリアです。
 カール・ルートヴィヒ・ユンカー(1748〜1797)のピアノ協奏曲変ロ長調はフォルテピアノのための作品で、オリジナル楽器の優しい響きがきれいです。3つの楽章で構成されています。


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