R・シュトラウス/ホルン協奏曲

1&2番/ザムエル・ザイデンベルク(2011)
CD(PAN CLASSICS PC10312)

1.F・シュトラウス/ホルン協奏曲ハ短調Op8
2.R・シュトラウス/ホルン協奏曲第1番変ホ長調
3.    〃    /ホルン協奏曲第2番変ホ長調

  ザムエル・ザイデンベルク(ホルン)
  セバスチャン・ヴァイクレ指揮
   フランクフルト放送交響楽団 
   録音 2013年6月6&7日(1)
       2011年4月4〜6日(2&3)

 ドイツのホルン奏者ザムエル・ザイデンベルク(1978〜)によるシュトラウス父子のホルン協奏曲です。ドイツのホルン奏者セバスチャン・ヴァイクレの指揮も興味深いです。
 フランツ・シュトラウスのホルン協奏曲はタックウェルが初めて録音しましたが、このザイデンベルクのホルン演奏がタックウェルの響きに似ていますので驚きました。深みのある響きイントネーションまでよく似ています。大変素晴らしい演奏です。
 リヒャルト・シュトラウスのホルン協奏曲第1番は冒頭のフェルマータの最後にティンパニの一打ちがあります。ザイデンベルクのホルンは最近にない個性を持つホルンの響きで若いときのタックウェルを彷彿させます。そして強弱をつけた表現力の豊かな演奏は群を抜くものです。フランクフルトの響き、ヴァイクレのサポート、そしてザイデンベルクの豊かなホルンの響きと完璧な演奏は久々に聴く名演奏です。
 ホルン協奏曲第2番は滑らかな響きで始まり流麗な演奏になっています。コクのある響きは師のクルト・パルムやクリスチャン・ダルマンとも異なるもので、まさにホルンらしい音のするシュトラウスです。なんともいえない嬉しくなるようなホルンです。タンギング、レガートだけでなく表現力も抜群。この2番はドイツきってのバウマンやダムさえも凌ぐといっても過言ではないでしょう。


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