ホルンとハープの為の音楽

ナポレオン時代のホルンとハープのための音楽/ルカ・デルプリオリ(2011)
CD(VERMEER 40005)

ナポレオン時代のホルンとハープのための音楽
1.ボアエルデュー/ホルンとハープ伴奏付きのソロ
2.ナデルマン&デュヴェルノワ/ノクターン第1番
3.ナデルマン/ハープのためのソナチネ第2番
4.デュヴェルノワ/ノクターン第2番変ホ長調
5.クルムホルツ/ハープのためのソナタOp8−6
6.パイジェルロ/アンダンテ(皇后の祝宴の為の)
7.スポンティーニ/アリアとバレエ(歌劇「ヴェスタの巫女」より)

  ルカ・デルプリオリ(ナチュラルホルン)(1、2、4、6&7)
  パオラ・ペルルッチ(エラール・ハープ)(1〜7)
   録音 2011年5月7&8日

  イタリアの演奏家によるオリジナル楽器の演奏です。エラール・ハープは19世紀フランスのエラール社のハープで、グランドハープの
原型といわれ、少し小ぶりのハープということですが、演奏は難しいそうです。ペダルは2つあります。
  ボアエルデューはハープ協奏曲が有名ですが、この「ホルンとハープ伴奏付きのソロ」はオリジナル作品です。小品ながらよくできた作品です。ストップ音が少なくホルンの響きが十分楽しめる作品です。
  ナデルマンとデュヴェルノワの共作による「夜想曲第1番」はナポレオンの2番目の妻マリー・ルイーズに献呈されたもので、この2人の共作は3番がありますのでこれでデュヴェルノワの夜想曲が3曲聴けるようになりました。デルプリオリのホルン演奏はじつぬうまいもので安心して聴けます。
  ナデルマンの「ハープのためのソナチネ第2番」は3つの楽章から構成されています。第3楽章の「トッカータ」は聞きなれた主題が流れてきます。よい響きのハープで、ソロならではの良さがあります。
  デュヴェルノワの「夜想曲第2番変ホ長調」バルボトゥが初めて録音した名曲ですが、ナチュラルホルンで演奏するとストップ音が多く多彩な音色が出てきますので面白いですが演奏は大変難しいと思われます。録音はズヴァールトに次ぐものです。
  クルムホルツの「ハープのためのソナタ」は6つのソナタの6番目の作品になります。2つの楽章で16分を超える大作です。
  パイジェルロはナポレオンに愛された作曲家で「アンダンテ(皇后の祝宴の為の)」はパリに滞在したおりに作曲されています。小品ながらホルンとハープがお祝いの音楽を奏でます。
  スポンティーニの「アリアとバレエ」は歌劇「ヴェスタの巫女」からの編曲です。初演のホルンはデュヴェルノワが吹いたそうです。デルプリオリが世界初の録音になります。「アンダンテ・カンタービレ」と「アレグレット」からなりオペラのアリアと情景が浮かびます。


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