テレマン/ホルン作品

2つのホルンのための協奏曲変ホ長調TWV52:Es1/ウルヒリ・ヒューブナー他
CD(cpo 777 401-2)

テレマン/協奏曲集:第5集
1.フルート、弦楽と通奏低音のための
     協奏曲ニ長調TWV51:D1
2.2つのオーボエダモーレ、2つのヴァイオリンと
  通奏低音のための協奏曲イ長調TWV52:A1
3.アルト・リコーダー、弦楽と通奏低音のための
       協奏曲へ長調TWV51:F1
4.2つのホルン、2つのオーボエ、弦楽と
  通奏低音のための協奏曲変ホ長調TWV52:Es1
5.オーボエ、弦楽と通奏低音のための
    協奏曲ニ短調TWV51:d2
6.2つのフルート、ファゴット、弦楽と
  通奏低音のための協奏曲ホ短調TWV52:e2

 カール・カイザー(フルート)(1&6)
 マルティン・シュタットラー(オーボエダモーレ)(2)
 ルイズ・バウムガルトル(オーボエダモーレ)(2)
       〃       (オーボエ)(5)
 ミヒャエル・シュナイダー(アルト・リコーダー)(3)
       〃       (フルート)(6)
 ウルヒリ・ヒューブナー(ナチュラルホルン)(4)
 イェルク・シュルテス(ナチュラルホルン)(4)
 ミヒャエル・シュナイダー指揮
 ラ・スタジオーネ・フランクフルト(1〜6)
  録音 2009年2月3〜7日

 テレマンの協奏曲集の第5集です。ドイツの古楽器団体による演奏です。
 「フルート、弦楽と通奏低音のための協奏曲ニ長調TWV51:D1」はカール・カイザーがソロを吹いています。「アンダンテ」「ヴィヴァーチェ」「ラルゴ」「アレグロ」の4つの楽章で構成されています。穏やかな第1楽章、スピード感あふれる第2楽章、のどかな第3楽章「ラルゴ」、華やかな「アレグロ」と歌われます。
 「2つのオーボエダモーレ、2つのヴァイオリンと通奏低音のための協奏曲イ長調TWV52:A1」は2本のオーボエダモーレが和音を奏でながら歌います。「アンダンテ」「ヴィヴァーチェ」「シチリアーノ」「アレグロ」の4つの楽章で構成されています。
 「アルト・リコーダー、弦楽と通奏低音のための協奏曲へ長調TWV51:F1」はリーダーのシュナイダーがソロを吹きながらの指揮です。「アフェトゥオーソ」「アレグロ」「アダージョ」「メヌエット」の4つの楽章で構成されています。アルトリコーダーが大変よい響きです。第2楽章の超絶技巧は聞きものです。「アダージョ」ではリュートが聞こえます。
 「2つのホルン、2つのオーボエ、弦楽と通奏低音のための協奏曲変ホ長調TWV52:Es1」は変ホ長調ですが、ターフェル・ムジーク第3集に含まれる作品とは違う曲です。「アレグロ」「ラルゴ」「ヴィヴァーチェ」の3つの楽章で構成されていて、「ラルゴ」は弦楽のみの演奏になります。6分ほどの短い作品。ホルンは第1楽章の和音がきれいで、高音域も使います。第3楽章の「ヴィヴァーチェ」は第2ホルンも活躍します。短いながらもホルンが楽しく聞こえる作品です。
 「オーボエ、弦楽と通奏低音のための協奏曲ニ短調TWV51:d2」はニ短調の暗い響きが第1楽章「ラルゴ」に流れます。「ヴィヴァーチェ」は明るくて華やかです。第3楽章の「アンダンテ」は抒情的な歌が流れます。そして第4楽章の「アレグロ」は明るく流麗な演奏が聞かれます。
 「2つのフルート、ファゴット、弦楽と通奏低音のための協奏曲ホ短調TWV52:e2」は第1楽章の「グラーヴェ」でカイザーとシュナイダーのフルートが宮廷音楽を彷彿させる穏やかな響きを聴かせてくれます。第2楽章の「プレスト」は速いテンポで華やかな響きです。第3楽章の「カンタービレ」では2本のフルートとファゴットが語り合うようです。第4楽章の「メヌエット」は速めのテンポで2つのフルートと応答するファゴットが楽しいです。テレマンの作品には名作がたくさんあるものです。


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