テレマン/ホルン作品

ホルン協奏曲ニ長調TWV51:D8/イェルク・シュルテス(2010)
CD(cpo 999 907-2)

テレマン/協奏曲集:第7集
1.オーボエ、弦楽と通奏低音のための
    協奏曲ハ短調TWV51:c2
2.2つのシャリュモー、ヴァイオリンと
  通奏低音のための協奏曲ヘ長調TWV43:F2
3.2つのフルート、ファゴット、弦楽と
  通奏低音のための協奏曲イ長調TWV53:cA1

4.リコーダー、ファゴット、弦楽と
  通奏低音のための協奏曲ヘ長調TWV52:F1
5.2つのシャリュモー、弦楽と
  通奏低音のための協奏曲ニ短調TWV52:d1
6.ホルン、弦楽と通奏低音のための
     協奏曲ニ長調TWV51:D8

 ルイズ・バウムガルトル(オーボエ)(1)
 ロレンツォ・コッポラ(シャリュモー)(2&5)
 ティンダロ・カプアーノ(シャリュモー)(2&5)
 カール・カイザー(トラベルソフルート)(3)
 ミヒャエル・シュナイダー(トラベルソフルート)(3)
     〃       (リコーダー)(4)
 セルジオ・アッツォリーニ(ファゴット)(4)
 イェルク・シュルテス(ナチュラルホルン)(6)
 ミヒャエル・シュナイダー指揮
 ラ・スタジオーネ・フランクフルト(1〜6)
  録音 2009年10月(1)
      2011年1月(2、3&5)
      2010年2月(4&6)

 テレマンの協奏曲集の第7集です。ドイツの古楽器団体による演奏です。
 「オーボエ、弦楽と通奏低音のための協奏曲ハ短調TWV51:c2」はバウムガルトルのソロです。ハ短調は哀愁的な響きが流れます。「アダージョ」「アレグロ」「アダージョ」「アレグロ」の4つの楽章で構成されています。
 「2つのシャリュモー、ヴァイオリンと通奏低音のための協奏曲ヘ長調TWV43:F2」のシャリュモーとはクラリネットの前身でキーのないリード楽器です。もやっとしたクラリネットのような音色ですが、むしろバセットホルンに近いかもしれません。「ラルゴ」「アレグロ」「グラーヴェ」「ヴィヴァーチェ」の4つの楽章で構成されています。「ラルゴ」と「グラーヴェ」ではバロック音楽らしい響きに癒されます。
 「2つのフルート、ファゴット、弦楽と通奏低音のための協奏曲イ長調TWV53:cA1」はカイザーとシュナイダーがフルートを吹いています。「グラーヴェ」「アレグロ」「アダージョ」「ヴィヴァーチェ」の4つの楽章で構成されています。2つのフルートとファゴットが織りなすような演奏がきれいです。
 「リコーダー、ファゴット、弦楽と通奏低音のための協奏曲ヘ長調TWV52:F1」は「ラルゴ」「アレグロ」「グラーヴェ」「アレグロ」の4つの楽章で構成されています。リコーダーとファゴットの二重奏もまたきれいな響きです。第2楽章のリコーダーとファゴットの超絶技巧は素晴らしい。
 「2つのシャリュモー、弦楽と通奏低音のための協奏曲ニ短調TWV52:d1」は重い響きのシャリュモーで始まります。「ラルゴ」「アレグロ」「アダージョ」「メヌエット」の4つの楽章で構成されています。第2楽章のシャリュモーはファゴットと三重奏のようになっています。
 「ホルン、弦楽と通奏低音のための協奏曲ニ長調TWV51:D8」は有名なテレマンのホルン協奏曲です。ナチュラルホルンの録音は少ないですがシュルティスの演奏は素晴らしいものです。第1楽章「ヴィヴァーチェ」の滑らかな演奏、ハンドさばきの巧みさは見事です。第2楽章「ラルゴ」は半音がきれいです。アドリブもあります。第3楽章「アレグロ」はのびのびとした演奏です。アドリブが聞きものです。ナチュラルホルンでは難しいですが実に素晴らしい演奏です。


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