テレマン/ホルン作品
ホルン協奏曲集/ピエール・イヴ・マドゥフ(2016) |
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CD(ACCENT ACC 24318)
テレマン/協奏曲集
1.トランペットと弦楽と通奏低音のための
組曲ニ長調 TWV55:D7
2.ホルンのための協奏曲ニ長調 TWV51:D8
3.トランペットと弦楽のためのソナタ TWV44:D1
4.2つのホルンのための協奏曲ニ長調 TWV52:D1
5.トランペットのための協奏曲ニ長調 TWV51:D7
6.ソナタ ニ長調 TWV44:D1より
(第1、3楽章トランペットなし)
ジャン=フランソワ・マドゥフ
(ナチュラル・トランペット)(1、3&5)
ジャン=フランソワ・マドゥフ(ナチュラルホルン)(4)
ピエール・イヴ・マドゥフ(ナチュラル・ホルン)(2&4)
シギスヴァルト・クイケン指揮
ラ・プティット・バンド
録音 2016年1月13〜15日
オリジナル楽器の団体ラ・プティット・バンドによるテレマンの協奏曲集です。
「トランペットと弦楽と通奏低音のための組曲ニ長調 TWV55:D7」は8つの楽章で構成されています。ソロのナチュラルトランペットを吹くジャン=フランソワ・マドゥフはバルブのない倍音だけのトランペットを巧みに吹く達人です。この組曲は緩急の小品が8曲ありますがトランペットが現代の楽器かと思うほどに素晴らしい演奏です。
「ホルンのための協奏曲ニ長調 TWV51:D8」はテレマン唯一のソロ協奏曲です。ピエール・イヴ・マドゥフはジャン=フランソワ・マドゥフの弟でナチュラルホルンの名手です。第1楽章から巧みなハンドさばきでホルンを演奏しています。第2楽章の「ラルゴ」ではアドリブを加えながら演奏しています。この演奏は素晴らしいです。第3楽章「アレグロ」は難しいフレーズが続きますが、マディフの演奏はアドリブも加えながら良い響きを出しています。見事な演奏です。
「トランペットと弦楽のためのソナタ TWV44:D1」は3つの楽章で構成されています。トランペット、2つのヴァイオリン、ヴィオラと通奏低音で演奏されます。第1楽章の中間部に通奏低音だけのソロがあります。第2楽章「ラルゴ」は弦楽のみの演奏です。第3楽章「ヴィヴァーチェ」のまるで現代のトランペットのように吹くマドゥフには脱帽です。
「2つのホルンのための協奏曲ニ長調 TWV52:D1」は「ラルゴ〜アレグロ」「ヴィヴァーチェ」「アフェトゥオーソ」「アレグロ」の4つの楽章で構成されています。第3楽章「アフェトゥオーソ」はホルンがお休みで弦楽のみの演奏です。ここではトランペットのジャン=フランソワ・マドゥフがナチュラルホルンに持ち替えて演奏しています。兄弟で演奏するのナチュラルホルンの響きがきれいです。第3楽章のリップトリルが聞きものです。
「トランペットのための協奏曲ニ長調 TWV51:D7」はトランペット協奏曲の定番です。この曲をナチュラルトランペットで演奏するのは至難の業でしょう。マドゥフのトランペットは響きの美しさだけでなく、テクニックの完璧なことは神業に等しいでしょう。素晴らしい演奏です。「アダージョ」「アレグロ」「グラーヴェ」「アレグロ」の4つの楽章で構成されています。「グラーヴェ」は弦楽のみの演奏です。
ボーナストラックとして「トランペットと弦楽のためのソナタ TWV44:D1」の第1楽章と第3楽章のトランペットなしの演奏、いわゆるマイナスワンの録音が収録されています。トランペットの練習に使えます。 |
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