テレマン/ホルン作品

2つのホルン、2つのオーボエ、バスーン、弦楽のための序曲/マドゥフ兄弟
CD(Alpha Aipha200)

テレマン/序曲と協奏曲集
1.2つのホルン、2つのオーボエ、バスーン、
  弦楽と通奏低音のための序曲ヘ長調TWV55:F3
2.ヴァイオリン協奏曲イ短調TWV51:a1
3.フラウト・トラヴェルソ協奏曲ニ長調TWV51:D1
4.フラウト・トラヴェルソとヴァイオリンのための協奏曲
              ホ短調TWV52:e3
5.フラウト・トラヴェルソ協奏曲ニ長調TWV51:D2

 アレクシス・コセンコ(フラウト・トラヴェルソ)(3〜5)
 ゼフィーラ・ヴァロヴァ(ヴァイオリン)(2&4)
 ジャン=フランソワ・マドゥフ(ナチュラルホルン)(1)
 ピエール=イヴ・マドゥフ(ナチュラルホルン)(1)
 ジル・ヴァンソン(オーボエ)(1)
 ローラ・デュチュール(オーボエ)(1)
 クシシュトフ・レヴァンドフスキ(バスーン)(1)
 アレクシス・コセンコ指揮
 アンサンブル・レザンバサドゥール
 録音 2014年9月3〜7日
     パリ

 アンサンブル・レザンバサドゥールによるテレマンの作品です。このアルバムでは指揮のコセンコによるフラウト・トラヴェルソの演奏が聴かれます。
 2つの狩猟ホルン、2つのオーボエ、バスーン、弦楽と通奏低音のための序曲ヘ長調は序曲と7つの曲による組曲です。テレマン独特の明るい響きがあります。ホルンの響きは明るくこの作品の響きの華麗な響きに花を添えてくれます。「ロンドー」や「メヌエット」「ジーグ」ではホルンの活躍がめざましいです。
 ヴァイオリン協奏曲イ短調は第1楽章の哀愁的なヴァイオリンのソロと通奏低音のテオルボが良い響きを出しています。第2楽章のアレグロも華やかに響きます。
第3楽章のプレストはヴィヴァルディを思わせるほど勢いがあります。
 フラウト・トラヴェルソ協奏曲ニ長調は横笛の演奏で現代フルートの前身ですが木管の柔らかい響きが美しいものです。第2楽章「ヴィヴァーチェ」は技巧的です。
 フラウト・トラヴェルソとヴァイオリンのための協奏曲ホ短調は速いテンポで始まる第1楽章のフルートとヴァイオリンの掛け合いがきれいです。第2楽章のアダージョは通奏低音とのトリオ・ソナタのようになっていてこれも美しい響きです。第3楽章のプレストはヴァイオリンのソロで華麗な演奏です。第4楽章は短いアダージョでヴァイオリンのソロが流れます。第5楽章のアレグロはフルートの華麗な響きとヴァイオリンの明るい響きが素晴らしいものです。
 最後にもう1曲のフラウト・トラヴェルソ協奏曲ニ長調が演奏されています。4つの楽章で構成されています。第1楽章「モデラート」は三拍子で遅いメヌエットのようです。フルートが華麗に歌います。第2楽章「アレグロ」はフルートの技巧的な演奏が素晴らしい。第3楽章の「ラルゴ」は遅いテンポながらも弦楽の力のこもった響きが印象的。第4楽章「ヴィヴァーチェ」は力強い三拍子でオーケストラが良い響きを出しています。フルートのソロもまた華麗な演奏を聴かせてくれます。


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