ブラームス/ホルン三重奏曲

ウォルフガング・ヴラダー(2016)
CD(paradino music pmr0078)

ブラームス/室内楽作品集
1.ホルン三重奏曲変ホ長調Op40
2.ヴァイオリン・ソナタ第1番ト長調Op78
3.ヴァイオリン・ソナタ第3番ニ短調Op108

 ボジダラ・クスマノヴァ=ヴラダー(ヴァイオリン)
 ウォルフガング・ヴラダー(ウィンナホルン) 
 マグダ・アマラ(ピアノ)
  録音 2016年3月
   ウィーン・コンツェルトハウス

 ウィーン・フィルのホルン奏者ウォルフガング・ヴラダーがウィンナホルンを吹いてブラームスのホルン三重奏曲を録音しました。 
 ヴラダーのホルンは優雅で透明感があり、ウィンナホルン独特の重さは感じません。第1楽章:アンダンテは大変美しい響きが流れます。第2楽章:スケルツォは快活なホルンが響きわたります。ヴァイオリンとピアノの息もぴったりです。第3楽章:アダージョ・メストでは哀愁的なホルンの響きがきれいです。ここではウィンナホルンらしい響きが聴かれます。第4楽章:フィナーレ、アレグロ・コン・ブリオは勢いのある演奏が素晴らしい。コンツェルトハウスに響くピアノがまた印象的です。ヴラダーと2人の女性によるブラームスは華やかな響きを聴かせてくれます。地味な作品に光明を与えてくれた名演です。
 ヴァイオリン・ソナタ第1番「春の歌」とヴァイオリン・ソナタ第3番を演奏しているボジダラ・クスマノヴァ=ヴラダーはブルガリア出身のヴァイオリニストで、録音も多く数々のコンクールで入賞しているようです。
 ヴァイオリン・ソナタ第1番はヴァイオリン協奏曲ニ長調と同時期の作品で名曲そのもの、ピアノとヴァイオリンのためのソナタとなっているだけにピアノとヴァイオリンは対等のようです。ボジダラ・クスマノヴァ=ヴラダルとマグダ・アマラのピアノによる演奏は良いコンビでヴァイオリンの響きも素晴らしい。
 ヴァイオリン・ソナタ第3番ではピアノの響きが印象的でヴァイオリンと共に晩年のブラームスの作品の素晴らしさを感じさせます。


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