狩の音楽

レーリッヒ/ホルン協奏曲第15番/ネルーダ/ホルン協奏曲/ギュトラー
CD(Berlin Classics 0300212BC)

狩猟ホルンのための協奏曲集
1.ファッシュ/2つの狩猟ホルン、2つのオーボエ、
  ファゴット、弦楽のための協奏曲ニ長調
2.べーア/ポストホルンと狩猟ホルンの為の
          協奏曲変ロ長調
3.ゼレンカ/2つの狩猟ホルン、2つのオーボエ、
  ファゴット、弦楽のためのカプリッチョ第3番ヘ長調
4.レーリッヒ/ホルン協奏曲第15番ニ長調
5.ネルーダ/ホルン協奏曲変ホ長調

 ルートヴィヒ・ギュトラー(コルノ・ダ・カッチャ)
 クルト・ザンダウ(コルノ・ダ・カッチャ)(1)
 フォルカー・シュテグマン(コルノ・ダ・カッチャ)(3)
 ルートヴィヒ・ギュトラー指揮
   ヴィルトゥオージ・サクソニア
   録音 1986年11月(1)
       1992年(2)
       2002年(3)
       1993年3&6月(4)
       1994年(5)

 ギュトラーは有名なトランペッターです。コルノ・ダ・カッチャを使用しての演奏です。ヴァルブ付きの楽器での演奏です。ホルンとは違い右手でヴァルブの操作をします。
  ヨハン・フリードリヒ・ファッシュ(1688〜1758)の「2つの狩猟ホルン、2つのオーボエ、ファゴット、弦楽のための協奏曲ニ長調」はディスカントホルンで演奏されますが、ギュトラーはヴァルブのついたコルノ・ダ・カッチャで演奏しています。明るく華やかな作品です。3つの楽章で構成されています。
 ヨハン・べーア(1655〜1700)の「ポストホルンと狩猟ホルンの為の協奏曲」は6楽章からなる楽しい曲です。この曲はポストホルンと狩猟ホルンのための協奏曲ですが、この2つの楽器が同時に演奏することがないのでギュトラーは持ち替えで2つの楽器を吹き分けています。狩猟ホルンでは出ない高音をポストホルンを使ったと思われます。派手な響きのポストホルンと柔らかい響きのコルノ・ダ・カッチャの違いを楽しむことができます。ギュトラーの演奏は素晴らしいものです。
 ヤン・ディスマス・ゼレンカ(1679〜1745)の「2つの狩猟ホルン、2つのオーボエ、ファゴット、弦楽のためのカプリッチョ第3番ヘ長調」は5つのカプリッチョの中ではホルンの出番が多い作品です。録音もたびたびされています。2本のコルノ・ダ・カッチャが明るい音色で聴かれます。
 ヨハン・ゲオルク・レーリッヒ(1710〜1790)の「ホルン協奏曲第15番ニ長調」はタックウェルが録音しています。この作品は低音から高音まで使いますので本来ならホルンで聞きたいところですが、ギュトラーの演奏はフリューゲルホルンのように伸びのある音で余裕があります。第3楽章は低音から高音まで使うので難しいですがギュトラーの演奏はさすがに素晴らしい。
 ヤン・クジチテル・イルジー・ネルーダ(1708〜1780)はモラヴィアの作曲家です。ホルン協奏曲は3つの楽章で構成されています。第1楽章:アレグレットではスタッカートのメロディが特徴的です。カデンツァがきれいです。第2楽章:ラルゴの楽章は柔らかい響きが美しいです。カデンツァが2度入ります。第3楽章:ヴィヴァーチェでもスタッカートのメロディがあります。この楽章はハイトーンが続きますのでコルノ・ダ・カッチャは演奏しやすいと思われます。コーダ前にカデンツァが入ります。


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