シュティヒのホルン作品

ホルン四重奏曲ヘ長調Op2−1/ジェイムズ・スタリアーノ(1953)
CD(Forgotten fr1524)

1.ブラームス/ホルン三重奏曲変ホ長調Op40
2.シュティヒ/ホルン四重奏曲ヘ長調Op2−1

 アルテュール・グリュミオー(ヴァイオリン)(1)
 ジェイムズ・スタリアーノ(ホルン)(1&2)
 グレゴリー・タッカー(ピアノ)(1)
 ルース・ポッセルト(ヴァイオリン)(2)
 ジョセフ・デ・パスクァーレ(ヴィオラ)(2)
 サミュエル・メイズ(チェロ)(2)
 録音1953年1月(1)
    1953年頃(2)

 ジェイムズ・スタリアーノのホルンによる室内楽です。ブラームスはグリュミオーとの共演です。
 ブラームスのホルン三重奏曲は第1楽章からグリュミオーのヴァイオリンが目立ちますが、スタリアーノのホルンも負けてはいないです。この作品ではホルンが優しい響きで歌うことが聴きどころです。スタリアーノのホルンはいうことありません。第2楽章のスケルツォはピアノ、ヴァイオリンとホルンが良い響きでぐいぐい進みます。ここではホルンが主導権を握っているかと思えばピアノもヴァイオリンも張り切っているようです。面白い演奏です。第3楽章のアダージョ・メストは哀愁的な主題をヴァイオリンとホルンが奏でます。ここではグリュミオーのヴァイオリンが良い響きを出しています。スタリアーノのホルンは抜群の安定感があり素晴らしい演奏です。第4楽章のアレグロ・コン・ブリオは勢いのある演奏です。ヴァイオリンが主導権を握っているかのような力強い演奏です。スタリアーノのホルンは良い響きで存在感があります。1950年代初めの演奏としてはメイソン・ジョーンズに次ぐ録音でした。素晴らしい演奏です。
 ヤン・ヴァーツラフ・シュティヒのホルン四重奏曲ヘ長調Op2−1は初録音のようです。モノラルは他になく、ノイデッカーもリンダーもステレオ録音です。シュティヒのホルン四重奏曲は多数残されていますが、このヘ長調Op2−1が初めて世に紹介されていました。スタリアーノのホルンは第1楽章から温かい響きの演奏でこの作品の美しさが感じられます。第2楽章のラルゲットはホルンのきれいなレガートが素晴らしい。間奏の弦楽の美しい響きも聴きどころです。第3楽章のプレストは狩りのホルンのような響きと弦楽三重奏の間奏が良い響きになっています。スタリアーノの演奏が素晴らしいです。


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