ブラームス/ホルン三重奏曲

ルドルフ・マザック(1975)
LP(FSM 53116)

1.ブラームス/ホルン三重奏曲変ホ長調Op40
2.シューベルト/流れの上でD.943
3.シュレーダー/ホルン三重奏曲Op40

 シュトゥットガルト・ホルン・トリオ
 ルドルフ・マザック(ホルン)(1〜3)
 ゲオルク・スンピク(ヴァイオリン)(1&3)
 リュドミラ・スメラク(ピアノ)(1〜3)
 ネリー・オードリー(ソプラノ)(2)
  録音 1975年6月14〜19日

 シュトゥットガルト・ホルン・トリオの演奏です。シューベルトではオードリーのソプラノとの共演です。
 ブラームスのホルン三重奏曲は第1楽章のアンダンテはマザックのホルンがやわらかで良い響きです。ヴァイオリンも素晴らしい響きでよいトリオになっています。この演奏はホルンが主役になっているようです。第2楽章のスケルツォはピアノも輝きをみせておりヴァイオリンとホルンが明るく歌います。トリオの演奏はヴァイオリンとホルンの和音がきれいです。第3楽章のアダージョ・メストは哀愁的な主題が歌われます。ホルンとヴァイオリンの調和のとれた響きがきれいです。第4楽章のアレグロ・コン・ブリオはホルンの響きが素晴らしいです。ここではヴァイオリンとピアノも良い響きで楽しい演奏になっています。これはトリオのバランスの良い演奏です。
 シューベルトの「流れの上で」はテノール、ホルンとピアノのための歌曲ですが、ソプラノでも歌われます。冒頭ホルンとピアノで始まります。ホルンとソプラノが対話するように歌うこの作品はホルンの作品としても名曲です。マザックのホルンもまた朗々と響く素晴らしい演奏です。オードリーのソプラノもまた力強い歌唱が魅力です。
 ヘルマン・シュレーダー(1904〜1984)の「ホルン三重奏曲」は1967年の作品。ジャケットには三重奏曲第2番になっていますが、ホルン三重奏曲が2曲あるかどうかは不詳です。3つの楽章で構成されており、第1楽章はアンダンテ・ソステヌートに始まり主部はアレグロ、第2楽章はアダージョ、第3楽章はプレスト・スケルツァンドになっています。第1楽章はアレグロの軽快な主題が楽しそうです。第2楽章のアダージョはブラームスのホルン三重奏曲に雰囲気が似ています。第3楽章はヴァイオリンのピツィカートとホルンの軽快な主題が流れます。この作品はブラームスのホルン三重奏曲とセットで演奏しても自然に聞こえる名曲です。演奏も素晴らしいです。


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