R・シュトラウス/ホルン協奏曲

1番/トーマス・イェプストル(2000)
CD(ウィーン国立音楽大学 自主制作)

1.R・シュトラウス/ホルン協奏曲第1番変ホ長調
2.マルティヌー/オーボエ協奏曲
3.モーツァルト/協奏交響曲変ホ長調K297b

  トーマス・イェプストル(ウィンナホルン)(1)
  トーマス・マッヒンガー(オーボエ)(2)
  アンドレアス・グシュマイドラー(オーボエ)(3)
  ピエール・ピヒラー(クラリネット)(3)
  ロベルト・ブシェク(ファゴット)(3)
  マルコ・トレイヤー(ウィンナホルン)(3)
  クラウス・リーンバッハー指揮
   ウィーン国立音楽大学管弦楽団
   カトリン・フリック(ピアノ)(2)
   録音 2000年3月
    ウィーン国立音楽大学

 ウィーン国立音楽大学出身の演奏家による協奏曲集です。ウィーンの楽器の響きを堪能できます。
 リヒャルト・シュトラウスの「ホルン協奏曲第1番」を演奏しているトーマス・イェプストルは1978年生まれ、ウィーン・フォルクスオーパーのホルン奏者を経て現在ウィーン・フィルのホルン奏者です。第1楽章の冒頭から堂々とした響きのホルンを出しています。第1主題のウィンナホルンらしい響きが印象的です。このホルンはウィーンのオーケストラならではのものですが、伝統のある楽器を大事に継承しているところが素晴らしいです。第2楽章の雄大な響きもこの楽器らしいです。第3楽章の流麗なホルンがまたきれいです。素晴らしい演奏です。
 マルティヌーの「オーボエ協奏曲」はマッヒンガーのオーボエ・ソロによります。この作品は3つの楽章で構成され、オーケストラにはピアノが入るという珍しい編成です。その独特の響きがこの作品の特徴になっています。美しい作品です。
 モーツァルトのオーボエ、クラリネット、ファゴットとホルンのための協奏交響曲は名曲です。第1楽章の長い序奏のあとに4つのソロ楽器が良い響きで演奏しています。オーケストラもウィーンのオーケストラだけにモーツァルトの美しい響きが味わい深いものになります。オーボエとクラリネットの響きの良さも素晴らしいです。ホルンとファゴットも大変よい響きです。カデンツァのアンサンブルもよい響きを出しています。第2楽章のアダージョは冒頭オーボエ、ホルンからクラリネットに受け継がれる主題の響きが素晴らしいです。そしてオーボエに続く優雅な響きはモーツァルトを聴く楽しみです。オーボエ、クラリネット、ウィンナホルンそしてファゴットの優しい響きには癒されます。第3楽章はアンダンティーノ、4つのソロ楽器が良いアンサンブルを奏でます。この楽章は変奏曲になります。それぞれの楽器の腕の見せ所でもあります。さすがに素晴らしい演奏です。


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