ブリテンのホルン作品

セレナード/バリー・タックウェル(1963)



LP(ロンドンSLC(O)−2175)ステレオ
CD1(DECCA 417 153−2)
CD2(DECCA UCCD−3626)
CD3(LONDON 436 395−2)
LP
 1.ブリテン/セレナードOp31
 2.  〃  /青少年のための管弦楽入門Op34
    バリー・タックウェル(ホルン)(1)
    ピーター・ピアーズ(テノール)(1)
   ベンジャミン・ブリテン/ロンドン交響楽団
         録音 1963年12月
CD1&2&3
 1.ブリテン/セレナードOp31
 2. 〃   /イリュミナシオンOp18
 3. 〃   /夜想曲Op60
   バリー・タックウェル(ホルン)(1、3)
   ピーター・ピアーズ(テノール)(1〜3)
  ベンジャミン・ブリテン/ロンドン交響楽団(1、3)
        〃    /イギリス室内管弦楽団(2)
   録音 1963年12月(1)
       1966年12月(2)
       1959年9月(3)

 LPは1972年6月に入手したのですが、セレナードを初めてきいたのは1971年12月にシヴィルの新録音を輸入盤で購入したときでした。ブレインをゲットしたのが1972年8月でしたから、3枚目のブレインを聴いた時のショックは大きかったです。
 CDはピーター・ピアーズのブリテンの声楽曲集ですが、私にとってはタックウェルのブリテンを聴くCDです。LPでは持っていなかったイリュミナシオンが聴けました。ピアーズはデニス・ブレインとタックウェルの2人と共演していました。
 セレナードはタックウェルが32歳のときの録音で当時のタックウェルのこくのあるホルンがたっぷり聴けます。プロローグの無伴奏ホルンは何度聴いてもよいものです。第2曲「パストラール」はピアーズの美声とからむホルンの音色が大変きれいです。第3曲「ノクターン」では跳躍する弦楽とホルンが独特の世界を作ります。ピアーズの名唱がすばらしく優しさと力強さがあります。ミュートのホルンがまたきれいです。第4曲「エレジー」はホルンが半音ずつ下がるロングトーンの連続ですがハイトーンの難しいところで音を割って力強い表現をしています。全曲の中でも聞きどころでしょう。最後にハンドストップから次第に開放していくところもこの曲の魅力的なところです。第5曲「ジーグ」はテノールと弦楽が徐々に盛り上げていき最後にホルンがフォルティシモで入る緊張感のある曲。第6曲「賛歌」は狩りのホルンのような跳躍するホルンが難しい曲です。ここではホルンがほとんど主役になっています。タックウェルのホルンはブレイン同様文句なしの名演です。第7曲「ソネット」はテノールと弦楽だけのポエム。その間にホルンは舞台裏に入り、第8曲「エピローグ」を吹きます。冒頭の「プロローグ」と同じ楽譜を遠くから響くように舞台裏から演奏します。
 「イリュミナシオン」はフランスのランボーの詩に作曲したものでテノールと弦楽のみで演奏され、10曲で構成されています。ブリテンの弦楽作品の魅力もまたここにあります。
 夜想曲はテノール、7つの楽器と弦楽のための曲です。8つの部分からなりホルンのソロが入るのは4曲目です。イングリッシュホルンやハープのソロなどそれぞれの楽章にソロ楽器が入ります。CD1は1986年発売の西ドイツ盤、CD3は1993年発売のドイツ盤


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