ブリテンのホルン作品

セレナード/アラン・シヴィル(1970)



LP(米エンジェル S−36788)
CD1(米EMI 7 69522 2)
CD2(EMI CDM7 69522 2)
CD3(EMI 0946 3 52286 2 5)

LP
1.ブリテン/セレナードOp31
2. 〃   /イルュミナシオンOp18
  アラン・シヴィル(ホルン)(1)
  ロバート・ティアー(テノール)(1)
  ヘザー・ハーパー(ソプラノ)(2)
  サー・ネヴィル・マリナー指揮
       ノーザン・シンフォニア
   録音 1970年6月19&22日
CD1&2
1.ブリテン/我らの狩をする祖先Op8
2.民謡編曲「イギリスの歌」から
3.ブリテン/セレナードOp31
  エリザベート・ゼーデルシュトレム(ソプラノ)(1&2)
  リチャード・アームストロング指揮
    ウェールズ・ナショナル・オペラ管弦楽団(1&2)
  アラン・シヴィル(ホルン)(3)
  ロバート・ティアー(テノール)(3)
  サー・ネヴィル・マリナー指揮
     ノーザン・シンフォニア(3)
    録音 1982年6月(1、2)
        1970年6月(3) 
CD3
1.イルュミナシオンOp18
2.セレナードOp31
3.夜想曲Op60
  ヘザー・ハーパー(ソプラノ)(1)
  ロバート・ティアー(テノール)(2&3)
  アラン・シヴィル(ホルン)(2)
  フランク・ロイド(ホルン)(3)
  サー・ネヴィル・マリナー指揮
     ノーザン・シンフォニア(1&2)
   ジェフリー・テイト指揮
    イギリス室内管弦楽団(3)
   録音 1970年6月19&22日(1&2)
       1987年11月24日(3)

 シヴィルのセレナードは持ち味のホルンの響きを十分に出し切った演奏です。イギリス流の深い響きのホルンはブリテンを聞く上では欠かせません。テノールのティアーはこのあとでジュリーニとも録音していますがこの演奏も感情豊かで素晴らしい歌唱といえます。ノクターンの冒頭は弦楽の力強い響きが素晴らしく、シヴィルのホルンが鮮やかに響きます。賛歌におけるシヴィルのホルンはこれぞブリテンというホルンでタンギングの鮮やかなこと、強奏では音を割っています。
  ハーパーのイルュミナシオンは2006年になってようやくCD化されました。LPでしか聞けなかった貴重な録音でした。へザー・ハーパーのソプラノは透明感のある美しいソプラノです。マリナーの引き出す弦楽の響きとあいまって素晴らしいブリテンの音楽になりました。
 CD1&2はゼーデルシュトレムのソプラノとティアーのテノールとのカップリングです。交響的連作「我らの狩をする祖先」はオーケストラ伴奏の歌曲で5つの曲からなり、26分ほどの大曲です。ブリテンはイギリスやフランスの民謡をオーケストラ伴奏に編曲しています。イギリス民謡は第1集と第3集があり全部で14曲の中から6曲が選ばれゼーデルシュトレムが歌っています。 
 CD3に収録されている「夜想曲」はジェフリー・テイトの指揮で1987年の録音、こちらもテノールはティアーが歌ってます。ティアーは1978年にもジュリーニと録音していました。第3曲でハープを弾くテルマ・オーウェンの演奏も素晴らしく、第4曲でホルンを吹くフランク・ロイドの演奏はゲシュトップの響きが見事で、久々にこの短い曲でホルンらしい音を聞きました。第5曲のティンパニ、第6曲のイングリッシュ・ホルンもまた良い響きです。第7曲で聴かれるウィリアム・ベネットのフルートとシア・キングのクラリネットの演奏は聞きものです。


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