ブリテンのホルン作品

セレナード/デイル・クレヴェンジャー(1977)


LP(DGG MG1245)
CD1(DGG 423 239−2)
CD2(DGG B0000025−02)
LP
1.ブリテン/セレナードOp31
2.  〃  /イリュミナシオンOp18
CD1
1.ブリテン/セレナードOp31
2.  〃  /イリュミナシオンOp18
3.  〃  /青少年の管弦楽入門Op34
  ロバート・ティアー(テノール)(1、2)
  デイル・クレヴェンジャー(ホルン)(1)
  カルロ・マリア・ジュリーニ指揮
    シカゴ交響楽団(1)
    フィルハーモニア管弦楽団(2)
  ロリン・マゼール/フランス国立管弦楽団(3)
    録音 1977年4月9日(1)
        1978年9月18&19日(2)
        1962年2月(3)
CD2 シカゴ響の首席奏者たち
1.モーツァルト/オーボエ協奏曲ハ長調
2.ハイドン/トランペット協奏曲変ホ長調
3.モーツァルト/ホルン協奏曲第3番
4.シューマン/コンツェルトシュテュック
5.モーツァルト/ファゴット協奏曲変ロ長調
6.ヴォーン=ウィリアムス/テューバ協奏曲
7.ブリテン/セレナードOp31
8.ラヴェル/ボレロ
  レイ・スティル(オーボエ)(1)
  アドルフ・ハーセス(トランペット)(2)
  デイル・クレヴェンジャー(ホルン)(3、4&7)
  リチャード・オルドバーグ(第2ホルン)(4)
  トマス・ハウェル(第3ホルン)(4)
  ノーマン・シュヴァイカート(第4ホルン)(4)
  ウィラード・エリオット(ファゴット)(5)
  アーノルド・ジェイコブス(テューバ)(6)
  ロバート・ティアー(テノール)(7) 
  クラウディオ・アバド指揮(1〜3&5)
  ダニエル・バレンボイム指揮(4&6)
  カルロ・マリア・ジュリーニ指揮(7)
  サー・ゲオルグ・ショルティ指揮(8)
      シカゴ交響楽団
  録音1983年3月(1)1984年2月(2)
     1981年2月(3&5)1977年3月(4&6)
     1977年4月9日(7)1976年5月(8)

 このLPレコードはロバート・ティアーのテノールによるブリテンの歌曲です。またクレヴェンジャーのホルンの実力を初めて聞いた録音でした。ティアーはセレナードをマリナーの指揮、シヴィルのホルンで1970年に録音していました。イリュミナシオンは初めての録音です。
  セレナードはクレヴェンジャーがホルンを吹いています。「プロローグ」のホルンはのびやかで表情ゆたかな演奏。第2曲「パストラール」はティアーのテノールとクレヴェンジャーのホルンが対話するようなきれいな演奏。第3曲「ノクターン」はまず弦楽の響きが素晴らしい。テノールに続くホルンの跳躍するようなフレーズはクレヴェンジャーのきれのよい演奏がききどころ。第4曲「エレジー」はホルンの半音階のロングトーンが特徴ですがクレヴェンジャーのホルンがはさすがに素晴らしいものです。第5曲「ジーグ」は力強いテノールとホルンの強烈なグリッサンドが聴きものです。第6曲「賛歌」はロンド風のホルンが聞きどころですがクレヴェンジャーの勢いのあるホルンは見事です。第7曲「ソネット」はテノールと弦楽だけのポエム。第8曲「エピローグ」は冒頭の「プロローグ」と同じ楽譜を遠くから響くように舞台裏から演奏しています。
  「イリュミナシオン」は10曲の歌による歌曲集で弦楽伴奏による歌曲の代表的な作品。ティアーの力強い歌唱が聞かれます。
  「青少年の管弦楽入門」は「ヘンリー・パーセルの主題による変奏曲とフーガ」です。マゼール(1930〜2014)が31歳のときの録音でフランス国立放送管弦楽団を指揮したものです。この演奏はナレーションなしの通し演奏ですから音楽の流れがよくわかります。なおホルンの演奏でかなりビヴラートを抑えているところは注目です。この60年代初めはもっと明るい響きのホルンでした。CD2は「シカゴ交響楽団の首席奏者たち」というアルバムで、この中にセレナードが収録されています。


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