R・シュトラウス/ホルン協奏曲

1番/ヤコフ・シャピロ(1952)
CD(SEVEN SEAS Melodia KICC2396)モノラル

1.ベートーヴェン/「エグモント」序曲
2.   〃    /交響曲第1番ハ長調Op21
3.R・シュトラウス/ホルン協奏曲第1番変ホ長調

  ヤコフ・シャピロ(ホルン)(3)
  ニコライ・ゴロワノフ指揮   
   モスクワ放送交響楽団
   録音 1951年12月13日(1)
       1948年11月12日(2)
       1952年4月4日(3)

 このCDはニコライ・ゴロワノフの芸術の1枚です。1995年発売でした。
 ベートーヴェンの「エグモント」序曲は壮絶な演奏で冒頭の響きの凄いこと、金管の圧倒的な響き、型破りともいえる演奏です。テンポが速かったり遅くなったりです。コーダ前のホルンが凄いです。
 ベートーベンの交響曲第1番は堂々とした第1楽章の序奏ですが提示部のテンポにびっくりです。プレストのような速さで演奏しています。第2楽章のアンダンテ・カンタービレ・コン・モトは逆にゆったりと演奏しています。テンポの変化はありますがゴロワノフのベートーヴェンらしいです。第3楽章のメヌエットはスケルツォのようなスピードで演奏しています。が、トリオは逆にゆったりと演奏して楽しませてくれます。第4楽章の序奏もゆったりと、そして主部は猛スピードで演奏しています。まさに型破りの演奏に聞こえます。
 リヒャルト・シュトラウスの「ホルン協奏曲第1番」はモノラル録音では珍しいですが、ヤコフ・シャピロのホルンはビヴラートがきついだけでそのテクニックは文句なしにうまいです。ゴロワノフはテンポの変化をここでもみせており、カンタービレはの部分はテンポを落してゆったりと歌っています。その後テンポを戻して盛り上がりをみせます。第2楽章のアンダンテはアダージョくらいにテンポを落としています。中間部ではテンポをあげて明るく歌っています。第3楽章のロンドは程よいテンポで演奏しているかと思えば急にテンポを揺り動かすなどゴロワノフの解釈がよく出ています。しかしながらシャピロのホルンはよくついていきます。途中にゼネラルパウゼの空白があってびっくりします。それにしても面白い演奏です。


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