ブラームス/ホルン三重奏曲

ノルベルト・ハウプトマン(1981)


LP(DGG 28MG 0614)
CD1(DGG PROC-1609/10)
CD2(DGG UCCG-6303)
LP
ブラームス/室内楽作品集
1.ホルン三重奏曲変ホ長調Op40
2.クラリネット三重奏曲イ短調Op114
 ノルベルト・ハウプトマン(ホルン)(1)
 トマス・ブランディス(ヴァイオリン)(1)
 カール・ライスター(クラリネット)(2)
 オトマール・ボルヴィツキー(チェロ)(2)
 タマーシュ・ヴァーシャーリ(ピアノ)(1&2)
  録音 1981年11月12&13日(1)
      1981年3月9〜11日(2)
CD1 ブラームス/三重奏曲集
1.ピアノ三重奏曲第1番ロ長調Op8
2.ピアノ三重奏曲第2番ハ長調Op87
3.ピアノ三重奏曲第3番ハ短調Op101
4.ホルン三重奏曲変ホ長調Op40
5.クラリネット三重奏曲イ短調Op114

  タマーシュ・ヴァーシャーリ(ピアノ)(1〜5)
  トーマス・ブランディス(ヴァイオリン)(1〜4)
  オトマール・ボルヴィツキー(チェロ)(1〜3&5)
  ノルベルト・ハウプトマン(ホルン)(4)
  カール・ライスター(クラリネット)(5)
  録音 1981年9月24〜26日(1&3)
      1981年3月9〜11日(2)
      1981年11月12&13日(4)
      1981年11月13&14日(5)
CD2 ブラームス/室内楽作品集
1.ホルン三重奏曲変ホ長調Op40
2.クラリネット五重奏曲ロ短調Op115

  ノルベルト・ハウプトマン(ホルン)(1)
  トマス・ブランディス(ヴァイオリン)(1)
  タマーシュ・ヴァーシャーリ(ピアノ)(1)
  カール・ライスター(クラリネット)(2)
  アマデウス弦楽四重奏団(2)
  録音 1981年11月12&13日(1)
      1967年3月(2)

 この録音はブラームス生誕150年記念としてブラームス大全集を企画したときのものでした。ピアノのヴァーシャーリ以外はベルリン・フィルのメンバーです。
 ハウプトマンのホルン三重奏曲は大変きれいな響きです。イエス・キリスト教会での録音ということで大変よく響いています。ブランディス、ヴァーシャーリとの息もぴったりで、バランスもよく、しかも音楽に勢いが感じられます。第2楽章の軽快な演奏も素晴らしく、第3楽章のアダージョ・メストではホルン、ヴァイオリンとピアノが溶け合うようなバランスの良さが見事なものです。第4楽章のアレグロ・コン・ブリオではオーケストラの一部のように一糸乱れぬ神業のような演奏が聴かれます。大変な名演奏です。絶賛したいと思います。
  CD1のピアノ三重奏曲第1番は初期の作品で美しい響きが聴きどころ。第2番にでは壮大な音楽が第1番との年月の差を感じます。チェロの活躍が著しくチェロ・ソナタを彷彿させます。
 ピアノ三重奏曲第3番も素晴らしい演奏で、ピアノに重きを置いたようなピアノ五重奏曲を思い出させるブラームス独特の響きになっています。感動的な演奏です。
 ライスターのクラリネット三重奏曲が素晴らしいことはいうまでもないでしょう。ブラームス晩年の傑作のひとつを極めて完成度の高い演奏、緊張感のあるものにしています。
 CD3のライスターのクラリネット五重奏曲は1967年の録音で、ライスターの名盤のひとつです。モーツァルトのクラリネット五重奏曲はイ長調ですが、ブラームスの五重奏曲はロ短調です。同時期に作曲されたクラリネット三重奏曲イ短調と共にクラリネットの重要なレパートリーです。モーツァルトの明るさとは対照的にブラームスの五重奏曲は哀愁的な主題が切なく聞こえてきます。このクラリネット五重奏曲は聴けば聴くほどに引き込まれてしまう魅力があります。4つの楽章で構成されていて32分の大曲です。第3楽章では弦のピツィカート、第4楽章の響きの素晴らしさは絶品。ライスターのこの演奏はクラリネットの美しい響きを堪能できる名盤です。


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