ブラームス/ホルン三重奏曲

デイル・クレヴェンジャー(1990)
LD(SONY SRLM−1066)

ブラームス/室内楽作品集
1.ヴァイオリン・ソナタ第1番ト長調Op78「雨の歌」
2.ヴァイオリン・ソナタ第2番イ長調Op100
3.ヴァイオリン・ソナタ第3番ニ短調Op108
4.ホルン三重奏曲変ホ長調Op40
  (8:13/7:27/8:10/6:35)(30分25秒)

  イツァーク・パールマン(ヴァイオリン)(1〜4)
   デイル・クレヴェンジャー(ホルン)(4)
   ダニエル・バレンボイム(ピアノ)(1〜4)
   収録 1989年10月2〜4(1〜3)
      シカゴ・オーケストラホール・ライヴ
      1990年6月17&18日(4)
      バイロイト/マルクグレーフリッシェス・オーペルンハウス

 このLDはパールマン渾身のブラームス、ヴァイオリン・ソナタ全集とホルン三重奏曲です。
  パールマンとバレンボイムによるブラームスのヴァイオリン・ソナタは演奏会の映像で、登場シーンではバレンボイムがヴァイオリンを持ってパールマンが2本のクラッチ杖で歩いてきました。パールマンが椅子に座るとバレンボイムがヴァイオリンを渡すという他の演奏会では見られない様子が見られます。
  パールマンの力強い演奏は1番「雨の歌」もさることながら、第2番の演奏が大変感動的です。顔の表情から見ても満足げでしたが納得のいく演奏だったのでしょう。第3番のニ短調の響きは同じヴァイオリンで奏でていても情感豊かで哀愁的な響きがとても印象的です。なおパールマンはアシュケナージと全3曲を録音していました。
  ホルン三重奏曲はクレヴェンジャーが加わって3人の演奏です。こちらはドイツのバイロイトで収録されたものです。第1楽章のアンダンテをゆったりと演奏する様子はとても優雅でクレヴェンジャーが余裕の演奏をしています。クレヴェンジャーのホルンはスラー、レガート、表情付けが完璧でお見事です。第2楽章:スケルツォはバレンボイムのピアノに力が入っています。ホルンも負けじと力強い演奏ですが音は割れることなく良い響きです。第3楽章:アダージョ・メストはこの作品の中でも最も難しい楽章と思われますがクレヴェンジャーの抒情的な演奏は美しいものです。また3人の息のぴったり合った演奏は素晴らしい。第4楽章:アレグロ・コン・ブリオはまさに軽快、憩いのある素晴らしい演奏。強弱にメリハリがあり感動的な演奏です。


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