L・モーツァルトのホルン作品

アルヴィド・クリシャンス(1987)ホルン協奏曲ニ長調
LP(Melodia C10 27589 005)

アルヴィド・クリシャンス/ホルン協奏曲集
1.モーツァルト/ホルン協奏曲第4番変ホ長調
2.L・モーツァルト/ホルン協奏曲ニ長調
3.ヒンデミット/ホルン協奏曲
  アルヴィド・クリシャンス(ホルン)
  ヴァシリ・シナイスキー指揮(1&2)
  イマンツ・レスニス指揮(3)
    ラトヴィア国立放送交響楽団(1〜3)
  録音 1987年(1&2)
      1985年(3)

 アルヴィド・クリシャンスのホルン協奏曲集です。1988年発売のLPでした。このクリシャンスの録音はホールの残響が長く大変よく響いており、きれいなヴィブラートがかかっていてまさにロシアのホルンという感じです。
 モーツァルトの4番は速めのテンポの第1楽章がロシア音楽を聴いているかのような弦楽器の美しい響きがホール一杯に響きます。クリシャンスの明るいホルンがなんともいえないほどきれいです。カデンツァが素晴らしくて1分30秒ほどの長いものです。ロマンツェが大変美しいです。ロンドは強弱をはっきりさせた見事な演奏でした。
 レオポルド・モーツァルトの協奏曲は3楽章版の協奏曲です。弦楽器がここでも大変豊かな響きを出しています。クリシャンスの明るいホルンが見事です。豊かな音楽性を感じさせる名演です。
 ヒンデミットのホルン協奏曲は明るい響きのホルンが朗々と歌われ実に堂々とした演奏です。第2楽章は大変きれいでそのタンギングはまるでデニス・ブレインを聴いているかのようです。第3楽章の演奏も素晴らしいものです。オーケストラが優秀です。その中で豊かなホルンが響きます。この協奏曲の新たな魅力を引き出してくれた名演といえましょう。数少ない録音の中でもブレインと並ぶ名演といえます。


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