ナチュラルホルンの録音

ブラームス/ホルン三重奏曲/ファン・デァ・ズヴァールト(2007)
CD(harmonia mundi HMC901981)

ブラームス/室内楽作品集
1.ホルン三重奏曲変ホ長調Op40
2.ヴァイオリン・ソナタ第1番ト長調Op78「雨の歌」
3.幻想曲集Op116
   トゥーニス・ファン・デァ・ズヴァールト
           (ナチュラルホルン)(1)
   イザベル・ファウスト(ヴァイオリン)(1&2)
  アレクサンドル・メルニコフ(ピアノ)(1〜3)
    録音 2007年6月

 このアルバムは19世紀のブラームスの響きにこだわった素晴らしいアルバムです。使用楽器はホルンが1845年製のロレンツ、ヴァイオリンが1704年製のストラディヴァリウス「スリーピング・ビューティ」、ピアノは1875年製のベーゼンドルファーです。
 まずびっくりしたのがホルンもヴァイオリンもやわらかな響きを出していることです。ホルン・トリオではハンドストップの音が妙にきれいで、ヴァイオリンの音と調和されて聞こえます。そこにベーゼンドルファーがからんできてなんとも素晴らしい響きのブラームスに仕上がっています。第1楽章からうっとりします。スケルツォの速いテンポの演奏ではホルンの見事なハンドさばきに驚きますし、アダージョの融合された響きには我を忘れるほどでした。今まで聞いたブラームスはなんだったのかと思わせるほど素晴らしい名演奏です。
 ヴァイオリン・ソナタでは1704年製のストラディヴァリウス「スリーピング・ビューティ」の優雅な音にしびれます。そして幻想曲集では1875年製のベーゼンドルファーのあたたかい響きを堪能できます。


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