ハイドン/ホルン協奏曲

ホセ・サルソ&エリザ・ヴェルデ(2010)
CD(SUMMIT DCD545)

グラン・カナリアによるウィーン古典作品集
1.ハイドン/トランペット協奏曲変ホ長調
2.  〃 /2つのホルンのための協奏曲変ホ長調
3.モーツァルト/ホルン協奏曲第3番変ホ長調K447
4.ベートーヴェン/クラリネット、チェロとピアノの
     ための三重奏曲変ロ長調Op11「街の歌」
  デイヴィッド・ラクルス(トランペット)(1)
  ホセ・サルソ(ホルン)(2&3)
  エリザ・ヴェルデ(ホルン)(2)
  ラドヴァン・カヴァリン(クラリネット)(4)
  カルロス・リヴェロ(チェロ)(4)
  ジャン・フランシスコ・パーラ(ピアノ)(4)
  アントニー・ロス=マルバ指揮(1)
  ホセ・ルイス・ガルシア指揮(2)
  クリストファー・アデイ指揮(3)
  グラン・カナリア・フィルハーモニー管弦楽団
   録音2010年ライヴ

 スペインのグラン・カナリア・フィルハーモニーのメンバーによるハイドン、モーツァルトの協奏曲とベートーヴェンの室内楽です。
 トランペットのラクルスは明るい音色の演奏です。ハイドンのトランペット協奏曲は名曲中の名曲だけに名演は多いですが、この演奏はライヴとは思えないほど明るい響きで美しいトランペットです。カデンツァはモーリス・アンドレのものです。
 2つのホルンのための協奏曲は2人の首席奏者による演奏です。大変きれいなホルンでホールに響く和音が素晴らしい。2番のホルンのエリザ・ヴェルデはサラ・ウィリスのように巧みな女性ホルン奏者です。第2楽章の美しい響きと第3楽章の鮮やかなタンギングは聴きものです。
 モーツァルトのホルン協奏曲第3番はホセ・サルソの演奏、きれいなレガートでこの曲をを吹いています。どこかイギリスのホルン奏者を思わせるような響きがあります。カデンツァは重音奏法を使う見事なものです。ロマンツェ、ロンド共に見事な吹きぶりです。ロンドの終結にアドリブが入っています。これは全曲が聞きたいものです。
 ピアノ三重奏「街の歌」はヴァイオリンではなくクラリネットが入る組み合わせですが、落ち着いた響きになってきますので、癒されることでしょう。この演奏ではチェロとピアノの美しい響きが素晴らしく、録音の良さは抜群です。この3人でブラームスのクラリネット三重奏曲を聴きたくなります。


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