ハイドン/ホルン協奏曲

2番/ラデク・バボラーク(2011)
CD(EXTON OVCL-00441)

1.ハイドン/交響曲第7番ハ長調「昼」
2. 〃  /ホルン協奏曲第2番ニ長調
3.モーツァルト/ホルン協奏曲第4番変ホ長調K495
4.   〃   /交響曲第25番ト短調K183

  ラデク・バボラーク(ホルン&指揮)
  チェコ・シンフォニエッタ 
  録音 2010年5月24日(1&4)
      2011年2月10&11日(2&3)

 バボラークが結成したチェコ・シンフォニエッタの演奏で、バボラークの指揮者デビューアルバムです。ハイドンとモーツァルト2曲ずつの録音でどこまで録音するのか興味深いです。
 ホルン協奏曲はハイドンの2番が2001年以来の録音です。2001年の録音では第1楽章のカデンツァは短いものでしたが、今回は2分弱の長いものでバボラークが自由自在に転調ありのカデンツァになりました。注目は第3楽章で大変速いテンポで演奏しています。ここにバボラークの解釈の違いがあるようでカデンツァも2001年のものをアレンジしたものです。
 モーツァルトのホルン協奏曲はライヴでは全曲を演奏していますが、CDの録音は初めてです。第4番は4曲の中では最も男性的な曲と思いますがバボラークが演奏するとまさに男性的ながっしりと構築された曲になります。そのホルンの枯れた音がよく合う曲で、第1楽章のカデンツァはまさに圧巻です。これほど高音から低音まで自由自在に吹かなくても良いのではないかなと思うほどで、伸び伸びと、しかも重音が見事です。第2楽章はロマン的な演奏で甘い響きを出しています。第3楽章:ロンドは軽やかで楽しそうです。バボラークが温めていたモーツァルトのホルン協奏曲への思いを自身の指揮で録音した素晴らしい名演と絶賛したい演奏です。
 バボラークが指揮した2つの交響曲、ハイドンの第7番「昼」とモーツァルトの第25番ト短調はいずれも素晴らしい演奏で、ハイドンのセレナードのような美しさ、情熱的なモーツァルトがたまりません。プラハの仲間が集まったオーケストラはチェコ・フィルの小編成といってもよく、ホルンのヤン・ヴォボジルはチェコ・フィルの首席です。次のアルバムが楽しみです。


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