ハイドン/ホルン協奏曲

1番/デニス・ブレイン(1957)
CD(BBC BBCL4066−2)

デニス・ブレインの遺産−2
1.ベートーヴェン/六重奏曲変ホ長調Op81b
2.シューベルト/流れの上で
3.モーツァルト/ディヴェルティメント第14番
4.ハイドン/ホルン協奏曲第1番ニ長調
5.アーノルド・クック/アリオーソとスケルツォ
6.イベール/3つの小品 
7.ミヨー/ルネ王の暖炉
8.ホルンの進化〜ブレインによる
   (ブリテンのセレナードからプロローグ)

  デニス・ブレイン(ホルン)(1〜8)
  アラン・シヴィル(ホルン)(1)
  イギリス弦楽四重奏団(1)
  ピーター・ピアーズ(テノール)(2)
  ノエル・メウトン=ウッド(ピアノ)(2) 
  デニス・ブレイン管楽五重奏団(3、6&7)
  レオ・ウルムザー/BBCミドランド管弦楽団(4)
  マージョリー・レンプフェルト(ヴィオラ)(5)
  カーター弦楽三重奏団(5)
  録音 1957年2月18日(1)
      1953年1月28日(2)
      1957年7月22日(3&6)
      1957年1月21日(4)
      1957年3月1日(5)
      1955年7月22日(7)
      1955年7月23日(8)

 この第2集はまさに貴重な遺産が含まれています。ベートーヴェンの六重奏曲は2つのホルンのためのコンチェルトですがブレインとシヴィルで聴けるなんて贅沢です。申し分ありません。同じ日にブレインはモーツァルトのホルン五重奏曲も演奏していました。(第1集に収録されています)
  シューベルトの「流れの上で」はピーター・ピアーズのテノールが聞ける逸品です。ブレインのホルンは甘く美しい歌で見事です。この曲は翌1954年4月にリチャード・ルウィスのテノールでも演奏しています。どちらもブレインの素晴らしい演奏が聞けます。
  モーツァルトのディヴェルティメント第14番はベインズの編曲でオーボエ、ホルン、ファゴット各2本の編成をフルート、オーボエ、クラリネット、ホルン、ファゴットのために編曲したものです。
  さてハイドンのホルン協奏曲第1番は埋もれていたこの作品をブレインが取り上げてから有名になりました。録音は原盤のテープの状態がよくないのかノイズがあります。ブレインのハイドンはモーツァルトのように滑らかで高音から低音まで豊かな音量です。カデンツァが素晴らしい。第3楽章のうまさはさすがです。ブレインのタンギングのきれいなこと、低音の大きな響き、見事なカデンツァ、コーダのアドリブと素晴らしいのひと言です。
 アーノルド・クック(1906年生まれ)のアリオーソとスケルツォは楽器の構成がモーツァルトのホルン五重奏曲と同じです。ヴァイオリンとヴィオラが2つ、そしてチェロというものです。これならモーツァルトの五重奏曲と同じプログラムで演奏ができます。曲はきれいなロマンティックな作品です。ブレインの優雅な音が響きます。1955年の作品。
  イベールとミヨーの作品はおなじみです。最後の「ホルンの進化」はブレインがいくつかのホルンを吹き比べています。最後に「ブリテンのセレナードからプロローグ」を演奏してくれます。自然倍音だけで演奏する曲ということで演奏したのかもしれません。


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