プーランク/エレジー
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CD(cpo 777 711-2)
プーランク/管楽器のためのソナタ集
1.クラリネットとピアノのためのソナタ
2.ホルンとピアノのための「エレジー」
3.廃墟を見守る笛吹の像
4.フルートとピアノのためのソナタ
5.オーボエとピアノのためのソナタ
6.クラリネットとファゴットのためのソナタ
7.オーボエ、ファゴットとピアノのための三重奏曲
アンサンブル・ミッドヴェスト
スヴァンテ・ヴィク(クラリネット)(1&6)
エーリク・サンドベリ(ホルン)(2)
シャルロッテ・ノルホルト(フルート)(3&4)
ペーター・クリステイン(オーボエ)(5&7)
エティエンヌ・ブードロー(ファゴット)(6&7)
マーティン・クヴィスト・ハンセン(ピアノ)
(1、2、4、5&7)
録音 2008年5月9〜12日&6月16日
デンマークのアンサンブル、アンサンブル・ミッドヴェストによるプーランクの室内楽作品です。
「クラリネットとピアノのためのソナタ」は1962年プーランク最後の作品でした。初演はプーランクの死後1963年にニューヨークでベニー・グッドマンのクラリネット、バーンスタインのピアノで行われました。第1楽章にはフルート・ソナタの主題のようなフレーズが出てきます。現代においてもクラリネットの重要なレパートリーになっています。
「ホルンとピアノのためのエレジー」は1957年に亡くなったデニス・ブレインを偲んでプーランクが作曲した名曲です。最初にデニス・ブレインのテーマ、そして事故で車がクラッシュする音がグリッサンドで表現されます。あとは奥深い響きのホルンがエレジーを歌います。サンドベリのホルンは澄んだ音色の序奏と激しいクラッシュの表現が見事です。エレジーの透明感のあるホルンがきれいです。
「廃墟を見守る笛吹の像」は無伴奏フルートのための小品です。ノルホルトのフルートが美しい音色で奏でます。
「フルートとピアノのためのソナタ」は1957年に作曲され、ストラスブール音楽祭でランパルのフルート、プーランクのピアノで初演されたフルート・ソナタの傑作です。フルート奏者がこぞって演奏する作品でフルートの魅力と響き、そしてテクニックを示す作品として重要なレパートリーの1曲です。ノルホルトのフルートは完璧でいうことありません。
「オーボエ・ソナタ」は1962年の作品で「プロコフィエフの思い出に」として作曲されましたがまもなくプーランクも亡くなり遺作といっても良い作品です。1963年にピエール・ピエルロのオーボエ、ジャック・フェヴリエのピアノで初演されました。オーボエの重要なレパートリーのひとつです。クリステインのオーボエは美しい響きが魅力です。
「クラリネットとファゴットのためのソナタ」は1922年の作品。この2つの楽器の組み合わせはベートーヴェンの作品もあって相性がよく良い響きになりますので聞いていて楽しくなります。3つの楽章で構成されていて、この演奏も楽しそうです。
「オーボエ、ファゴットとピアノのための三重奏曲」は1926年の作品。3つの楽章で構成されていて実にロマンティックな作品です。オーボエの高音とファゴットの低音が作る和音とピアノが交錯する名作です。 |
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