ボザのホルン作品

山の頂で/クラウディオ・フリュッキガー(2021〜22)
CD(danacord DACOCD 909)

ホルンとピアノのための抒情的作品集
1.ボザ/山の頂で
2.サン=サーンス/ロマンス ホ長調Op67
3.デュカス/ヴィラネル
4.サン=サーンス/ロマンス へ長調Op36
5.ジェーン・ヴィネリ/ホルン・ソナタOp7
6.ブライ・マリア・コロメル/幻想曲 - 伝説
7.アンリ・ビュッセル/カントゥコール
8.ケクラン/ホルン・ソナタ Op70

 クラウディオ・フリュッキガー(ホルン)(1、2&5〜8)
       〃    (ナチュラルホルン)(3&4)
 ガリア・コラロヴァ(ピアノ))
 録音 2021〜2022年頃
  コペンハーゲン、デンマーク王立歌劇場

 クラウディオ・フリュッキガーはチューリッヒ出身で、2011年からデンマーク王立管弦楽団の首席ホルン奏者をつとめています。
 ウジェーヌ・ボザ(1905〜1991)の「山の頂で」は「森にて」と並ぶ代表作といっても良いホルンの名曲です。抒情的ともいえる美しいホルンの響きが聴かれます。後半の流麗な演奏もきれいです。
 カミーユ・サン=サーンス(1835〜1921)の「ロマンス ホ長調」は冒頭から哀愁的ともいえる美しい主題が歌われます。中間部の抒情的な主題もきれいです。フリュッキガーの素晴らしい演奏が聴かれます。
 ポール・デュカス(1865〜1935)の「ヴィラネル」は前半が自然倍音演奏指定になっていますので、ナチュラルホルンでの演奏は納得です。フリュッキガーのホルンは滑らかで素晴らしい演奏です。後半の速めのテンポからは、これも素晴らしい演奏です。ストップ音も見事な響きです。
 サン=サーンスの「ロマンス へ長調」はナチュラルホルンによる演奏です。滑らかなホルンです。ストップ音も多いですが、この演奏はきれいです。フリュッキガーのホルンの巧みな演奏が素晴らしいです。
 ジェーン・ヴィネリ(1913〜1974)の「ホルン・ソナタ」からはフレンチホルンによる演奏です。第1楽章「アレグロ」はまさに抒情的ともいえそうな美しい主題が歌われます。これはきれいな演奏です。ピアノもきれいな響きです。第2楽章「レント・マ・ノン・トロッポ」は穏やかに美しい主題が歌われます。ピアノもきれいな響きです。第3楽章「アレグロ・ベン・モデラート」は軽快なテンポで華麗な演奏です。きれいな演奏です。作品もきれいです。
 ブライ・マリア・コロメル(1840〜1917)の「幻想曲 - 伝説(ファンタジー - レジェンド)」は前奏の部分では幻想的な演奏です。ピアノもきれいな響きです。後半のレジェンドはやや速めのテンポで華麗な演奏になります。きれいな作品です。
 アンリ・ビュッセル(1872〜1973)の「カントゥコール」はこれも抒情的な主題がホルンで歌われます。フリュッキガーの気持ちが伝わりそうな美しい演奏です。後半の勢いのある演奏も見事です。
 シャルル・ケクラン(1867〜1950)の「ホルン・ソナタ」は録音は少ないですが名作です。第1楽章「モデラート」は穏やかに美しい主題が歌われます。中間部にはハイトーンも使う華麗な演奏も聴かれます。第2楽章「アンダンテ」は抒情的ともいえそうな主題がホルンで歌われます。ピアノも穏やかな響きです。第3楽章「アレグロ・モデラート」はホルンに始まる快適な主題の演奏です。これはきれいな演奏です。途中でミュートが使われます。そのあとは明るく華やかな演奏になります。フリュッキガーの素晴らしいホルン演奏です。


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